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ママドクターインタビュー Vol.1

ママドクターインタビュー Vol.1

研究に明け暮れていた独身時代

 朝日生命成人病研究所で治験部長として働きながら、5歳から12歳まで、3人のお子さんを育てている大西由希子先生。現在は、週5日フルタイムで出勤し、糖尿病外来や入院患者向けの糖尿病教室、治験部長としての業務や疫学研究を行っているそうです。
 ママドクターの会の会長でもある先生は、結婚、出産といった節目をどのように体験し、どうやって子育てと仕事を両立してきたのでしょうか。ハキハキとした口調と笑顔が印象的な先生。経歴を見ると、バリバリに思えますが、本人によると「行き当たりばったりなんですよ~(笑)」とのこと。そんな先生の現在に至るまでのさまざまなエピソードを語ってもらいました。
 まずは、時間を遡って、旦那さんと出会う前の独身時代。研修医期間を終えて入った東大大学院では、病棟業務をバックアップしながら、日々、研究に勤しんでいたそうです。そこでの生活はどのようなものだったのでしょう。

 「大学院では、深夜2時、3時まで研究や実験をする日々で、週末も研究室に通い続けて、土日がないのが当たり前。プライベートの時間も、他のみなさんは上手にやってたのかもしれないですけれど、私はなかったですね(笑)。医学部時代、研修医時代も女性が少ない環境だったのですが、大学院時代に所属していた研究室で女性は私だけでした。それで、女性だからといって特別扱いは受けずに、男性と同じ生活をしていましたね。選択の余地はなかった、と言うべきかもしれませんが(笑)。若い女性が夜道をひとりで帰るのは危ないというような配慮はまったくありませんでしたし、『大変だから僕がやっとくよ』と甘やかされることもありませんでした。でも、研究が好きだったので苦しいと感じることもなかったし、男女の分け隔てがなかったことに感謝しているんです」

 土日もプライベートもなく、実験や研究に励んでいた大西先生。結婚や出産といった将来のプランについて考えることはあったのでしょうか。

 「何歳で結婚して、いつ子供を産もうかという具体的なことはノービジョンでした。ただ、仕事はずっと続けて、いずれ結婚も子育てもしたいとは思っていたんです。両立できるわけないとわかってるんだけど、どっちも捨てたくない。非常に欲張りな学生でしたね」

 そんな大西先生ですが、この大学院在学中に大きな転機が訪れたそうです。

 「研究ばかりしている私を見かねたのか、姉が『たまにはおいしいものでも食べにいかない?』と食事に誘ってくれたんです。それで行ってみたら、なぜか姉夫婦に加えて、知らない男の人がもう一人いて(笑)。食事が終わると姉夫婦はすぐ帰って、ふたりで置き去りにされたんです」