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ママドクターインタビュー Vol.3

ママドクターインタビュー Vol.3

辛かった時期に先生を奮起させた言葉

 現在、フルタイムで勤務しながら、保育園に通う男の子の子育てにも奮闘中の三澤先生。穏やかな口調や素敵な笑顔から、気さくな人柄が感じられる先生です。
 育児中でも、学術活動などをあきらめずに大学病院勤務や学会活動などを継続することができることを伝えたいという先生は、これまで、どのように仕事と育児を両立されてきたのでしょうか。その道のりを振り返っていただきました。
 独身の頃から、結婚、出産をしても仕事は続けるプランを描いていたという先生。結婚されたのは、大学院在学中でした。現在、クリニックに勤務されているご主人と研修医時代に初めて出会い、大学院で再会。そこから結婚へと至ったそうです。
 ところで、先生は、もともと、研究者を目指していたわけではなかったそうです。

「4年間の研修時代を通して、神経内科のものの見方や医師としての姿勢を教えていただきました。ただ、この頃は、研究に興味があったわけではなく、ジェネラリストを目指していました。大学院も、実は研究者を目指して入学したわけではありませんでした。もちろん、真面目にはやりたいと思っていました(笑)。指導医の先生の指導がとても上手で、また、褒めるのも上手だったので『先生の役に立てるといいな、グループの役に立てるといいな』という感じでがんばっていました」

 そんな先生が研究者の道を志すようになったのは、大学院を卒業する頃だったそうです。

「医学部長の『大学院の卒業は研究者としての仮免許をとったということ』という言葉を聞いて、折角だから、“路上教習”まで挑戦してみようと思ったんです。ただ、そこからが大変でした。当たり前のことですが、大学院卒業後にポストがない状態が数年続きました。大学院の頃から収入はずっと少ないままで、夫の収入のおかげでなんとか生活の心配をせずに仕事に打ち込めるという状態でした」

 この時期はいろいろな面で限界を感じ、辛かったという先生。ポストがないまま、仕事は忙しくなるばかり。そして、結婚して数年経ったある日、ご主人と喧嘩になってしまったそうです。

「夫は年上で、子どもも欲しかったでしょうし、一方で、私の仕事重視の生活態度が変わる兆しがないわけですよね。それで、喧嘩になったことがあって…。そのときに『時間をかけて働いているけど、その研究が誰かの役に立っているの?』と言われたんです。その言葉に『鋭い! たしかにそうだ。私の研究は誰の役にも立ってないかも…』と、何のためにがんばっているのか悩みました。でも、それなら誰かの役に立てるようになるまでがんばろうと思ったんです。夫の言葉は、逆効果だったかもしれません(笑)」

 ご主人の言葉で悩んだものの、決意を新たにした三澤先生。ただ、大きな悩みを抱えていました。それが、出産だったそうです。