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薬剤師の資格確認システムの稼動と医師等資格確認システムの改修

2008年05月12日

 
 4月に入り新年度を迎えて、このサイトをご覧になっている方々でも学校に入学もしくは卒業、そして医師として第一歩を踏むなど、新たなスタートを迎えた人も多いのではないでしょうか。

  4月は企業や行政にとっても、新たな制度・体系のスタートする時期でもあります。

   医療の分野においても今年の4月よりは2年に1回の診療報酬改定による新医療報酬体系が開始され、75歳以上の高齢者を対象とした新たな保険制度である長寿医療制度(後期高齢者医療制度)が開始されるなどなど…大きな変化のなかでのスタートとなっています。

  こうした大きな話題があるため、去年の医師・歯科医師の公表システムの開始の時ほどは、メディア等で話題になっておりませんが、薬剤師の公表システムについても4月より新たにスタートがなされました。

  

○薬剤師の資格確認システムの稼動
 平成20年4月より厚生労働省ホームページにおいて、薬剤師の氏名等についての検索が可能となりました。薬剤師の氏名が公表されることとなった背景には、今般の医療制度改革による薬剤師・薬局関連法制が大きく改正された事によります。

 

実際の検索画面は以下のようになっております。
<薬剤師資格確認> 
http://yakuzaishi.mhlw.go.jp/search/top.jsp

 


 平成19年4月より医師・歯科医師については氏名及び行政処分の内容についての公表がなされるようになりましたが、薬剤師も同様に公表がなされることとなります。医師、歯科医師、薬剤師は特に公共性の高い医療従事者として、社会的な存在であると強く位置づけられたといえます。

 また、薬剤師の公表の他にも、昨年より始まりました医師・歯科医師を公表します医師等資格確認システムについて修正も行われることになりました。

 

○医師等資格確認システムの問題点と修正について
 その医師等資格確認システムですが、運用当初から様々なメディアでも取り上げられましたとおり、数多くの物故者が含まれており、平成18年度の厚生労働省の医師届出表調査上の医師数が約28万人に対し、医師等資格確認システム上には約40数万人が登録されているとも言われており、このシステムの有効性について疑問が持たれています。

 

 現在の厚生労働省の医師等資格確認システムは医師、歯科医師が国家試験合格直後に行います医籍への登録が現在なされている医師についての公表になります。


 医籍の登録については、合格後の医師免許証取得のために誰もが登録します。しかし医籍の抹消については、医師の死亡後等に医籍の抹消申請を行うことで医籍から抹消されますが、親族等がこの届出について知らない事が大半であり(特に親族が医師等でないとなおさら)、届出がなされていないのが現状です。


 このシステムでは国内最高齢者以上の年齢の医師、歯科医師は削除されておりますが、それより若い年齢の方については削除されないため大半の物故者が残ってしまうという事になります。

 

 このような問題の指摘も受けて、医師等資格確認システムについて平成20年4月以降は2年に1度の医師、歯科医師の届出調査による届出実数による公表とすることとなりました。4月以降システム上に公表されるのは平成18年度調査で届出のあった医師についてであり、そのため平成18年の届出調査において届出が行われなかった医師・歯科医師については公表を行ないません。

 

 現在、厚生労働省の方で平成18年度に届出のなされなかった医師・歯科医師について、追加届出を受け付けています。平成18年度調査で届出を忘れてしまったという方は厚生労働省に届出しないとシステム上に公表されません。公表されないと近隣の住民などが医師・歯科医師の確認ができなくなり、また社会保険事務局でもニセ医者からの届出がないように各種の届出の際は医師等資格確認システムでの医師資格と氏名の確認を行っており、公表がなされていないと様々な弊害が起こってしまう可能性も無くはありませんので、早めに届出を済ますようにしましょう。

 

厚生労働省-医師等資格確認検索システム掲載申請書について(PDF)
http://licenseif.mhlw.go.jp/search/html/keisaisinsei.pdf


補足:医師・歯科医師・薬剤師調査の行わない場合について
 医師法、歯科医師法、薬剤師法においては2年に1度の届出調査を行わないものについては50万円以下の罰金規定が定められております。国から自身の氏名が公表される、医師・歯科医師・薬剤師としてより公共的な存在として認識される意味でも、こうした届出等についても忘れずに提出するようにしましょう。

 

 

(川瀬 貴之)

 

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